日本の研究者の革新的アイデアを支え、
医学・科学技術の発展に貢献していきたい。

バイエルといえば「アスピリン」がよく知られています。ドイツ・バイエル社の化学者がサリチル酸から安定したアセチルサリチル酸を合成したのは1897年のことでした。アスピリンは百年以上経った現在でも当時と同じ名前で解熱鎮痛薬、あるいは抗血小板剤として使われ続けています。また、アダラート(持続性カルシウム拮抗剤)やイグザレルト(選択的直接作用型第Ⅹa因子阻害剤)などに見られるように、バイエルは時代とともに常に革新的な医薬品の提供を目指して、研究、開発に取り組んできました。

近年、製薬企業では革新的な医薬品を創出するために、自社の技術のみならず、社外の知識、技術を積極的に活用したり、創薬シーズを導入したりする試みが世界的に進んでいます。いまだ有効な治療法のない病気も多く、創薬研究にさらに革新的なアイデアが求められているためです。その中にあって日本は、世界有数の基礎研究力を有し、アカデミアを中心として多くの目覚ましい研究成果を産み出してきた非常に魅力的な地域です。

2014年、バイエル薬品は新組織「オープンイノベーションセンター (Open Innovation Center Japan, ICJ)」を設立いたしました。本センターの主な活動は、日本国内を対象とし、アンメットメディカルニーズが高い病気の作用機序解明、および革新的な治療薬につながる有望な研究を特定すること、バイエルの製品ポートフォリオに結びつくシーズや創薬につながる新しい技術を探索すること、そしてこれら日本発の研究やシーズをグローバルにビジネス展開するバイエルの研究開発(R&D)と融合させ、革新的な治療薬の創出に貢献することです。さらに、大学などの研究機関やベンチャー企業との強いネットワークを築き、日本のイノベーションへの取り組みを支援することも、本センターの活動の一つです。さらに、デジタルソリューションを活用した「デジタルヘルス」という新しいアプローチを通じて、患者さんや医療関係者が抱えているさまざまな課題の解決に取り組みます。

バイエルは、日本においても百年以上にわたり、多くの薬を開発して日本人の健康と生活に貢献してまいりました。そして今、日本の基礎研究から次世代の革新的治療薬を創出することに挑戦していきます。オープンイノベーションセンターの活動を通じて、日本の研究者の皆様とともに日本の医学・科学技術の発展に積極的に貢献していきたいと考えています。

センター長 高橋 俊一